ベトナム中部の都市・ダナン(Da Nang)は、ビーチリゾートや美食だけでなく、豊かな歴史と文化でも知られています。2025年4月、そんなダナンの魅力を再発見できる「ダナン博物館(Bảo tàng Đà Nẵng)」がついにリニューアルオープンしました!
本記事では、リニューアル後の見どころ、アクセス情報、旅行者にとっての価値を、実際に足を運んだ視点で詳しくご紹介します。
ダナン博物館は、ベトナム戦争の記憶や、古代チャム族の文化、フランス植民地時代の影響など、ダナンとその周辺地域の歩んできた歴史を包括的に展示する公立博物館です。元々は2005年に開館し、ローカルにも観光客にも愛されてきましたが、近年の来館者数の増加と展示更新の必要性を受けて、2023年から約1年半にわたって全面改修が行われていました。
旧館では主に静的な展示が中心でしたが、リニューアル後は最新のデジタル技術を活用したインタラクティブ展示が加わり、来館者の体験価値が格段に向上しました。タッチパネルによる多言語ガイド、AR技術を用いたチャム族の遺跡復元、戦争時の市街地を再現した没入型シアターなどが新たに導入されています。
ダナン博物館は地元の芸術コミュニティとも連携し、定期的なアートイベントや特別展を開催しています。2025年4月のリニューアル記念展では、若手アーティストによる「現代のダナン」をテーマにしたインスタレーションが話題を呼んでいます。
改修工事では建築面にもこだわりが。再生資材の使用、自然光を活かした展示室設計、屋上の緑化スペースなど、環境に配慮した設計となっています。観光客のみならず、建築やデザインに興味のある方にも見逃せないポイントです。
ベトナム中南部に多くの遺跡を残すチャム族の文化は、ミーソン遺跡などと並んで重要な観光資源です。このセクションでは、実物の石像や装飾品のほか、AR技術で当時の儀式や建築物を再現した体験が可能です。
戦争中のダナンの様子や、当時の市民生活を写真・映像・手紙・インタビュー音声などで再構成。展示は感情に訴える構成となっており、平和の大切さを改めて考えさせられる場所です。
20世紀初頭から現在までの暮らしの変化を、家具、衣服、日用品、映像などを通して紹介。特に日本の観光客にとっては、ベトナムの生活文化の進化を感じ取れる興味深いセクションです。
- 住所:24 Trần Phú, Hải Châu 1, Hải Châu, Đà Nẵng
- 営業時間:毎日 8:00〜17:00(年中無休)
- 入館料:大人 40,000VND(約250円)/子ども 無料
- 公式サイト:https://baotangdanang.vn(※2025年現在準備中)
博物館は市街地中心部、ハン市場(Chợ Hàn)や大聖堂(Nhà thờ Con Gà)から徒歩圏内で、観光ルートに組み込みやすい立地です。
- 観光に深みを加える:ビーチやグルメだけでなく、ダナンの歴史的背景を理解することで、旅の視点が広がります。
- 雨の日の観光に最適:屋内施設なので、天候に左右されずに訪れることができます。
- コスパ抜群の知的体験:入館料が安価ながら、得られる知識と体験は非常に豊富。家族旅行や学生旅行にもおすすめです。
筆者は2025年4月中旬に訪問。まず驚いたのは、館内の静けさと洗練された内装。展示の構成は非常に分かりやすく、ベトナム語だけでなく英語・日本語のガイドも用意されており、外国人観光客への配慮が感じられました。特に印象に残ったのは、チャム族の文化展示と、戦争体験を伝える映像ルーム。目の前で歴史が蘇るような臨場感があり、予定以上に長居してしまいました。
ダナン博物館は、単なる展示施設を超えた「地域の記憶を未来へ伝える拠点」です。今回のリニューアルにより、ダナンの歴史文化をより深く、より楽しく学べる施設へと生まれ変わりました。リゾートや街歩きと併せて、知的な旅のひとときを加えてみてはいかがでしょうか。
次にベトナムを訪れる際は、ぜひ新しくなったダナン博物館へ!知識と感動に出会える、価値あるスポットです。