
商船三井ロジスティクス株式会社(本社:東京都千代田区)のベトナム法人 MOLロジスティクス・ベトナム(MOL Logistics Vietnam、以下MLGベトナム) は、南部タイニン省に拠点を置く トアンファット・ロジスティクス(Toan Phat Logistics、以下TPL) に資本参加した。
この出資に先立ち、総合物流を展開する 川西倉庫株式会社(兵庫県神戸市) がTPLの過半数株式を取得し、同社をグループの連結子会社としている。今回のMLGベトナムの参画により、TPLの株主構成は川西倉庫が51%、MLGベトナムが39%、トアンファット・イラディエーション(Toan Phat Irradiation、TPI)が10%となった。
TPLが運営する冷凍倉庫は延床面積約5,462㎡で、最大10,768パレットを収容可能。水産物や農産物の専用区画、急速冷凍区画を備え、幅広い商品の保管に対応している。また、隣接する敷地ではTPIが照射滅菌処理を提供しており、輸出前の保管と衛生管理を一体化できる点が強みだ。さらに、同施設はハラール認証を取得しており、中東やイスラム諸国向けの輸出にも活用できる。
MLGベトナムは、これまで培ってきた国際輸送ネットワークとTPLの冷凍倉庫機能を組み合わせることで、ベトナム国内で高まるコールドチェーン需要に対応可能な体制を整えた。特に農産物・水産物の輸出入においては、保管から輸送まで一貫したサービスを提供でき、物流インフラの高度化に貢献するとしている。