2025年11月30日 12:18 AM

イオンモール・フエ、洪水被害を回避 避難所として地域住民を受け入れ

(C) reatimes

ベトナム中部の古都フエ市(Thành phố Huế)が10月末の豪雨による洪水被害に見舞われる中、イオンモール・フエ(AEON MALL Huế)が安全を確保し、地域住民の避難先として重要な役割を果たしている。

洪水の影響で市内の多くの地域が浸水する中、イオンモール・フエは駐車場を無料開放。さらに、モール内の安全なエリアを一時避難所として提供し、無料の食事や寝具を用意するなど、被災住民を積極的に支援している。

洪水被害が拡大するフエ市で、モールが「安全地帯」に

フエ市人民委員会によると、11月1日時点で市内40街区・村のうち半数以上が浸水被害を受け、1万戸以上の住宅が冠水。人的被害も深刻で、13人が死亡または行方不明となっている。数万世帯が避難生活を強いられる中、イオンモール・フエは地域住民にとって数少ない安全な拠点の一つとなっている。

同モールは建設当初から洪水リスクを考慮して設計されており、1999年に発生した大洪水の被害を踏まえて、建物基礎を過去の最高水位より約1.5メートル高く設定。さらに、周辺道路の路面よりも約2.5メートル高く設計されている。この高度設計が功を奏し、今回の洪水でもモール施設自体は被害を免れた。

地域社会との共生を体現

2024年9月にオープンしたイオンモール・フエは、ベトナム中部エリアで初の出店となる大型商業施設であり、国内では7店舗目のイオンモールとして注目を集めていた。開業からわずか1か月で迎えた災害対応では、企業としての社会的責任(CSR)と地域密着型経営を実践する姿勢が際立っている。

避難者からは「安全な場所を提供してくれて助かった」「温かい食事を用意してくれた」といった感謝の声が上がっており、同モールは地域住民にとって単なる商業施設ではなく、“災害に強い地域インフラ”としての存在感を示した。

イオンモール・ベトナムは今後も、持続可能な開発目標(SDGs)を意識した店舗運営を進めるとともに、地域とともに成長するモールづくりを目指していく方針だ。