2025年6月6日、ベトナム中部の古都フエ(Thành phố Huế)において、大阪府大阪市建設局とフエ市建設局との間で、下水道技術分野に関する協力についての協議議事録が取り交わされた。両市の関係強化と都市インフラ分野での技術共有を目的とした重要な一歩となる。
この連携の背景には、2024年12月に大阪市建設局がトゥアティエン・フエ省(Tỉnh Thừa Thiên Huế)人民委員会への初の表敬訪問を行ったことがある。その後、2025年3月には再びフエ市を訪問し、下水道分野における協力の枠組みについての意見交換を実施。双方が協議議事録の締結に前向きな姿勢を示したことで、今回の正式な署名に至った。
今後は、この協定を基盤として、大阪市が持つ下水処理技術や都市インフラ整備におけるノウハウがフエ市に共有されることが期待されている。特に、気候変動への適応や都市衛生の改善といった課題に対し、実務的な連携が進められる見込みだ。
両都市は今後、行政レベルだけでなく、技術者同士の交流や共同ワークショップの開催など、多角的な取り組みを通じて協力体制をさらに強化していく方針である。
都市の持続可能な発展と市民の生活環境向上を目指すこの取り組みは、アジアの自治体同士による先進的な国際協力のモデルケースとしても注目されている。