ベトナムを代表する出版社のひとつであるキムドン出版社(Kim Dong Publishing House)は、スタジオジブリの作品をベトナムで出版するための協力契約を結んだと発表した。第一弾として『となりのトトロ』や『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』などがベトナム語版で登場する予定だ。
今回の契約により、ジブリのアニメをもとにしたコミックや絵本、小説、アートブックといった関連書籍も、順次ベトナム国内で刊行されていく見込みである。
スタジオジブリは1985年、宮崎駿監督と故・高畑勲監督によって設立された。代表的な作品には、宮崎監督の『千と千尋の神隠し』(2001年)、『ハウルの動く城』(2004年)があり、高畑監督の手がけた『火垂るの墓』(1988年)、『おもひでぽろぽろ』(1991年)、『ホーホケキョ となりの山田くん』(1999年)なども広く知られている。
また、宮崎・高畑両監督以外の作品としては、近藤喜文監督による『耳をすませば』(1995年)、宮崎監督の長男・宮崎吾朗監督が手がけた『コクリコ坂から』(2011年)などがある。
キムドン出版社(Nhà Xuất Bản Kim Đồng)は、ベトナムを代表する児童書専門の出版社です。1960年代に設立され、首都ハノイを拠点として活動しています。主に子どもや若者を対象にした本を数多く手掛けており、絵本、児童文学、コミック、教育書、翻訳書など幅広いジャンルを刊行してきました。
同社の大きな特徴は、国内外の名作をベトナム語に翻訳して届ける一方で、ベトナムの作家や画家によるオリジナル作品も積極的に発表している点です。そのため、世代を超えて親しまれる児童書レーベルとして広く認知されています。
さらに、人気の国際的なキャラクターやアニメ作品とのライセンス契約を通じて、コミックや絵本を展開してきた実績もあり、子どもたちにとって親しみやすい本の入り口を提供してきました。教育的な価値と娯楽性を兼ね備えた出版活動を続けていることから、ベトナム国内で最も信頼される出版社のひとつとされています。